地震の時に安全な逃げ場所はあるのか?

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家にいるとき地震が起きたら、どこに逃げると安全でしょうか?
そもそも、家の中にいるのと外に逃げるのとどちらが安全でしょうか。

また、家の中ではどこにいたら安全なのか?
昔はよく「地震の時はトイレに逃げなさい」と聞いた人もいるとは思いますが、それは現代でも通用するのでしょうか。
ですが、なぜトイレは安全なのか?家の中と外、どちらが安全なのでしょうか?
その答えは、その家が古い家なのか新しい家なのかによっても変わってきます。

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1981年以降~2000年の間に建てられた木造一戸建て

1981年以降に建てられた木造住宅は新耐震基準に基づいて建設されており、それ以前に建てられた住宅に比べ、耐震性が期待できます。

しかし、最近の調査より、新耐震基準を採用していても、2000年以前に建てられた木造住宅では「約85%に耐震性において不安がある」という調査結果が報告されています。

従って、地震時に家が倒壊する可能性があることを念頭に、大きな地震が発生したら自宅の外に逃げるという選択肢も検討してください。

2000年以降に建てられた木造住宅の場合

2000年以降に建てられた木造住宅は、基本的に家の中にいても安全なのですが、気をつけたいのは家具の転倒です。
転倒防止対策を取っていない部屋の中にいれば転倒した家具の下敷きになって怪我をする可能性があります。

大地震が発生したら、家具のない部屋に移動するか、安全であれば外に逃げるという選択肢もあるでしょう。
また、家がいくら頑丈に作られていても、地震の影響で地盤が液状化したり地すべりが起こった場合は危険です。

新しい住宅でも、建設時に手抜き・欠陥がある家では旧耐震の建物と同じく危険性は高くなります。
大地震が起こった時は、家の様子をよく見て判断してください。

外部が安全な時は「外に逃げる」もあり

2000年以降に建てられた木造家屋であれば倒壊する恐れが少ないため、家にとどまっていてよいでしょう。

一方、それ以前に建てられた住宅にお住まいの場合は、震度5以上の大きな揺れが発生したら家が倒壊する危険性があるため、外部の安全を確認の上、外に逃げるということも検討してください。

もし、ご自宅の近くに安全な空き地や広場があれば、いったんそこに逃げるという選択肢もありますが、その空き地に行きつくまでの間に、倒壊しそうな古いブロック塀や、落下の危険性のある重い瓦屋根の家などがないかチェックしておきましょう。

 

 

次にマンションのケースを見ていきましょう。

危険なマンションとは?

RC造のマンションでも木造と同じく築37年以上、1981年以前に建てられた建物の場合、震度5以上の地震にどれだけ耐えられるか未知数です。

大地震の時は注意が必要です。
また、1981年以降に建てられた新耐震基準のマンションでも大地震のときは避けたい場所があります。

それは、柱のみで壁のないピロティ空間や、吹抜けになった空間です。
それらの部分は建物の弱点となり、大地震時にダメージを受ける可能性があります。

阪神・淡路大震災で被害を受けたRC造の建物の多くではそれらの部分に被害が集中していました。
大地震が起きた時、例えば新耐震基準の高層マンションの上階では、建物の倒壊・崩壊はなくても揺れが大きく家具が転倒したり気分が悪くなることもあるでしょう。

余震が続く恐れがある時、自宅以外の場所に避難した方が安全だという判断もあると思いますが、1階のピロティ部分や吹抜けのあるロビーなどには避難しないほうがよいでしょう。

トイレは安全か?

ところで、「家の中ではトイレが一番安全」というのは本当でしょうか?

木造住宅の場合、壁や柱に囲まれた空間が小さいほうが、大きな空間よりも地震時の揺れに耐えやすいでしょう。
トイレはその条件にちょうどあてはまります。

さらに、トイレには家具がないため、上から何か降ってきたり、家具の転倒という危険性もありません。
従って、昔からよく言われてきた「地震の時はトイレに逃げろ」は現在でも通用する考え方なのです。
ただし、建物が傾いてまれにドアが開かなくなることがあるので、トイレに逃げ込んだ時はドアを開けて避難経路を確保しておくようにしましょう。

その他に安全な場所

家具をなるべく置いていない空間が安全です。

本棚やタンスなど背が高い家具は倒れやすくて危険ですが、大型テレビや冷蔵庫など重量の大きいものも、大地震の発生で倒れることが報告されています。

事前に転倒防止対策を取ってあれば良いのですが、もし取っていない場合はそれらがない部屋に移動して、揺れが収まるのを待ちましょう。

安全な場所は引越す時から、しっかりと確認することが大切と言えます。

引越し関連はこちら「引越しを考えている人必見!引越しする際に必ずした方が良い3つの事」をどうぞ。

建設年のチェック、家具の転倒防止対策を

大きな地震が発生したとき、どこに逃げたら安全なのかを見てまいりました。

2000年以降に建てられた木造住宅なら耐震性が期待できます。
大きな地震が発生したら、家の中で置き家具のない場所に避難してください。

古い木造家屋の場合は、倒壊・崩壊の恐れがあるため、近くに逃げられる空き地や広場があるかどうかチェックしておいてください。

1981年以前に建てられた築37年以上の古いマンションの場合も、倒壊・崩壊の恐れがあるため、外部で安全に避難できる場所をチェックしておきましょう。

ただし、古くても耐震診断を受け、適切な耐震補強を行っている場合は安全性が期待できます。
いずれにしろどんなお住まいに住んでいるとしても、共通事項として、家具の下敷きにならないよう、置き家具の転倒防止対策をしっかり取っておきましょう。

また部屋の中が大量な物などで溢れかえっている場合も、もちろん危険なので、これを機に部屋の掃除や点検をしてみてはいかがでしょうか?

ですが

捨ててしまうのは忍びない。

なんて人はこちらを「家の奥や押入れ(物置)で眠っている物を効率よく再利用しよう!」参考にしてい見てください。